箕面どんなん会議 第5回を開催しました!

2024年5月12日(日)17:00~19:00にて、どんなん会議Vol.5を実施しました!

当日は雨模様ながら、約60名、ご高齢の方から、現役世代の学校教員の方、大学生や小さなお子様まで、幅広い年齢層の方にご参加いただきました。ありがとうございます。

 

キッズスペースからの声が響く中、議題についての報告と交流が行われました。

 今回の議題については事前に公式LINEから投票をお願いし、

「新しい小中一貫校のことが気になる!」

をメイントピックといたしました。

 

解説させてもらったポイントは4つ。

①    新しい学校を設置する必要性

②    校区再編の大変さと検討経過

③    小中一貫校の検討経過

 

④    小中一貫校の決定とこれから

 

【①新しい学校を設置する必要性】

まず、当初の予定では、新しい小学校を設置しようとしていました。

箕面市は安全確保の観点から、「通学距離」を指標に、小学校は1km圏内を目安に設定しています。

現状の課題としては3つ。箕面市に子どもの数が増えてきていること、それに伴い教室数が不足している、もしくはその可能性が見込まれること、学童保育の需要の増加によって教室の確保が必要なこと、です。

つまり、市全体として学校施設に余裕がない状況です。中でも特に、北大阪急行の延伸により船場地域の児童数が増加する見通しです。

よって、船場地域に学校を新設することで、箕面市全体の学校数、教室数の余裕を作ることが必要になります。

 

【②校区再編の大変さと検討課題】

新しい小学校を設置する際の課題として、「校区再編」があります。例え船場地域に新しい学校ができるとしても、市全体の校区を再編する必要が出てきます。

この校区再編にあたって、通学区域検討ワークショップを行いました。それは、これまでのPTAや地区福祉会、コミュニティセンター管理運営委員会などの地域団体とその活動は、従来の小学校区に準じていたため、校区の調整のためには当該団体・市民の方々の声を反映させることが不可欠だからです。

ワークショップは足掛け5年、計9回、延べ472名にご参加いただき、検討を重ねていきました。

 

【③小中一貫校の検討経過】

一転、小学校新設の話から、小中一貫校新設へと方針が変更される可能性が浮上しました。

小中一貫校とは、小学校入学から中学校卒業まで、同じ運営体制の中で行われる、9年制のカリキュラムを有した学校のことです。小中一貫校にするメリットは、補充学習の充実化や中一ギャップの解消などがあります。

一方、中学校も新設することになったことで「2小1中問題」とも言える事態が発生しました。「2小1中」とは、「2つの小学校から1つの中学校に進学する」という習わしのことです。問題点を簡潔に言うと、第二中学校だけ「4小1中」という実態になりかねない懸念があることでした。②の小学校区の再編に関しての議論は、中学校区の観点も含む話題へと膨らみました。

 

【④小中一貫校の決定とこれから】

結果として現在、小中一貫校の設置が2月議会で決定されています。全校区での小中一貫教育の実施が目標にもなっています。

③での「4小1中」に対応するために、中小学校の児童を、新設の小中一貫校に、中学校段階から入学するように調整されています。小中一貫校に途中から入学することで、生徒間でギャップを生む可能性があるため、加配教員が学校間の橋渡し役となることで、スムーズな進学を実現できるような想定をしています。

 

この「小中一貫校」の話題に関して質問をいただきました。

Q.中小学校の児童だけ途中から入学するということは、小中一貫校といえるのか?

これは、小中一貫校のメリット・デメリット両方にかかわる問題です。

確かに途中から入学することは、運営体制の違いから教育方針に差が出ること、小学校段階から通っていた児童生徒とのギャップを生む可能性もあります。

しかしもし校内で何らかのトラブルが発生した場合、小中一貫校では環境の変化がなく、トラブルを9年間抱え続けることにもつながります。環境が変化することは一つのメリットにもなりうると考えられます。

とはいえ、問題点が解決されるわけではないので、中小学校と新しい小中一貫校の学校間のコミュニケーションを通してスムーズな進学が実現できるように検討していきます。

 

Q.小中一貫校は現在の第五中校区を引き継ぐが、第五中学校の建物や土地はどうなるのか?

 

第五中学校は新しい小中一貫校に統合されることになります。跡地については現在も利用方法を検討しています。活用方法については、ぜひ地域の皆様の声をお聞かせください。

 

 

 

 そのほか、教育施設の不足に対してのご意見もいただきました。現在箕面市には教育センターが事実上ないことのご指摘でした。教育センターは教員の研修や授業研究に使われる施設のことで、現職の教員の方からお困りの声を聴かせていただきました。この点についても、前向きに検討をさせていただきたいと思います。

 

「小中一貫校」に関してはそのほかにも多くの質問をいただきました。今後ともぜひご意見等をお聞かせいただければと思います。

 

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メイントピック以外についてですが、前回のどんなん会議でもあった「子どもの貧困政策研究」の最終報告やイベントの告知、なかじま三四郎としての最近の活動内容(詳しくはなかじま三四郎ニュースVol.9をご覧ください。)についてのご紹介をいたしました。 

また、今後の活動目標として、「子ども」「若者」「高齢者」を主なターゲットとして、子育て、雇用、教育、地域コミュニティ、健康、防災のテーマに特に注力していくこと、その旨をお話しさせていただきました。

 

特に教育。前回から今回も聞かせていただいた教員不足の問題があります。学校を新設するにあたって「学校の先生をするなら箕面」といっていただけるような、魅力のある地域づくりをめざしていきます。(文:西村)